対話を通じて、物件を生み出していく魅力に立ち返って。
建築部 部長
休日は子供とサッカーをしたりサイクリングをするのですが、家でレゴで遊ぶ時に、息子の成長に合わせて複雑なブロックが組み上げられていくのを見ると、嬉しくなります。
対話を通じて、物件を生み出していく魅力に立ち返って。
私の日頃の業務は、オーナー様との打ち合わせ、設計者との打ち合わせ、各プロジェクトの予算組み、メーカーさんとの打ち合わせ、実施段階の納まりや図面チェック、近隣対策、施工管理、社員・職人さん達をまとめる事など多岐にわたります。
実家も建築の仕事をしていましたが、その反動なのかもしれません、若い頃は都心で働きたい、大きなものを作りたいということで設計事務所で大手のマンションを作ってきました。しかし、それらの仕事はなかなかユーザさんの声が届いてこない。そこに不満を感じ、幼い頃の親の姿も思い出し、お客様との関係性を大切にできる今の仕事を選びました。
ですから現在の業務では、人とのコミュニケーションの中で、その時々に必要とされる物を提供・共有しながら円滑に物事を進めていく「コーディネート」の占める割合も大きくなっています。
オーナー様や設計者のイメージする空間を作り出す事。また作る側の人たちにその意図を伝え考えて貰う事、それを纏める事。図面には載っていない事をくみ取り形にしていく作業はとても手間のかかるものですが、そこが私の腕の見せ所です。
自由な発想・デザインが許されるという職場はそれほど多くない。
今どきはコストダウンとスピード重視で、大量に回していくという会社が多いと思います。しかし当社の場合は素材一つとっても、ちょっと世間的には高いものを使いますし、そこにこだわったり、新しいものにチャレンジしよう、そういうことが許される風土があります。
また、建物の構造も複雑。例えば一戸建てなら、設備や配管などは邪魔なら戸外に配置してしまえばいいのですが、住戸が壁で隣接しているアパートになるとそれができません。壁の中にしまいこむものが多くなると、必然的に部屋は狭くなってしまいます。ただ、そこを妥協したくありません。タイトな空間をいかに有効に使うかというアイデアをぎっしり詰め込んでいくスタイルをとり、作り手としては相当な想像力と集中力を発揮することが求められます。
少しでもお部屋自体の空間量を増やすために、壁に覆われている部分に・・・見えない部分ではあるんですが、部屋が狭くなる要因となる要素をどう効率的に逃していくか。横にしてみたり位置を変えてみたり。パズルのように試行錯誤しながら実現をしていきます。
職人さんもそういう意味ではかなり大変だと思います。でも、長くお付き合いする中で、ここ2-3年、エコラボイズムというんでしょうか、そう言った流儀のようなものが共有できてきた実感はありますね。
こういう経験値というのは大規模な物件の設計施工を行っていた時には身につけられないことだと思いますし、これからさらに発展をさせていくためにどうしようか、そういったことを考えていくことも大切な仕事なんです。
私も「家に暮らす人間の一人」である以上、家づくりについて大切なものは妥協したくない。時にはぶつかりながらも施工を進めていくのですが、概ね工事を完了させて、こう建物の外に水を撒くんですね。その時にこれまでこの物件でしてきたことを振り返ったり、さらにこの部屋でどんな生活をお客様はされるのかな、なんて思いをはせるときが、なんとも言えない達成感に浸れる時です。
完成したあと。人との会話や暮らしの想像から喜びは生まれる。
建設時には工事で何かとお騒がせするので、近隣の方にご挨拶にいきますが、「アパート」というとどうしても、自転車やゴミなど周囲が散らかって汚い・煩い・誰が住んでるかわからず怖いなどのネガティブなご印象を持たれるものです。ですので少しでもご安心いただけるよう、丁寧に、実直に設計・施工・管理の流れなどトータルパッケージをご説明させていただきます。
オーナー様が完成後に部屋を見て自分がここに住もうかしら、と言って貰えた時は嬉しいのですが、それ以上に、最初に芳しい印象をお持ちでなかった近隣の皆様から、「思ってたイメージと全然違って、すごい素敵ね」と言われた時はやっぱり嬉しいですね。また、クラソでは外観に天然木を使うんですけれど、ご近所の方とお話をしていて、「これ、すごくいいから全面に貼ればいいじゃない」なんて逆にアドバイスされることも(笑)。建物のこだわりや、気使い、気配りをご理解頂けた感覚を得られる瞬間です。
そんなキャリアも、初めて手がけたクラソ中目黒禅、自分のエコラボはここから始じまりました。その発想の自由さ、「ここまでやるのか、詰め込むのか」という驚きというのは、大規模マンションのノウハウなんて全然使えませんでした。デザイナーはどんどん発想を振ってくる。でも、「それをどう実現するか、というのは頑張ってくれ」と(笑)。
でも、そのような苦労や試行錯誤の甲斐があったのか、最近は「クラソシリーズ」への期待値や評判がどんどん高くなっているのがとても嬉しいです。例えば飛び込みでやってくるオーナー様は、街でクラソを見かけて、「こういうのを作って欲しい」なんて言われるようにもなってきています。
またメンテナンスなどで各部屋に伺うと、住んでる人たちが個々に楽しんで部屋を使い自分の想像以上にスペースを上手に使い生活してる場面を垣間見られるのです。その時はこの仕事をしていてよかったなと思います。
Webサイトをご覧になっている方に一言
エコラボは、他社と比べると相当ユニークなというか、こだわったものづくりをする会社なのですが、それだけにオーナー様の希望・願望・思い。そこにも相当なこだわりがある方がいらっしゃいます。お話をさせていただくことを通じて、
互いに良い刺激を受けながら作る建築物というものには格別な喜びがあると思います。住む・所有する事に喜びが持てる様お手伝いさせて頂きますので、どうぞよろしくお願い致します。